時間節約バイアスの抑制に関する実験的検討

本研究では、ドライバーの速度選択に影響する時間節約バイアス(高速領域にて加速による節約時間を過大に評価する認知バイアス)の抑制を目的とした教育の効果について検討した。具体的には、免許を所有する大学生27名に対し、速度の表示が「秒/km」もしくは「km/h」の場合の加速による節約時間を、時間節約バイアス測定の前に計算させるトレーニングを行った。その結果、前者では時間節約バイアスが生じたのに対し、後者では生じなかった。また、時間節約バイアスの程度は、ドライビングシミュレーター上の運転行動と関連しなかった。...

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Published inIATSS Review(国際交通安全学会誌) Vol. 45; no. 3; pp. 198 - 205
Main Authors 森泉, 慎吾, 臼井, 伸之介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 国際交通安全学会 28.02.2021
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Summary:本研究では、ドライバーの速度選択に影響する時間節約バイアス(高速領域にて加速による節約時間を過大に評価する認知バイアス)の抑制を目的とした教育の効果について検討した。具体的には、免許を所有する大学生27名に対し、速度の表示が「秒/km」もしくは「km/h」の場合の加速による節約時間を、時間節約バイアス測定の前に計算させるトレーニングを行った。その結果、前者では時間節約バイアスが生じたのに対し、後者では生じなかった。また、時間節約バイアスの程度は、ドライビングシミュレーター上の運転行動と関連しなかった。
ISSN:0386-1104
2433-4537
DOI:10.24572/iatssreview.45.3_198