扁桃アデノイド手術前の薬物治療による小児睡眠時無呼吸症の改善度について
「目的」: 小児睡眠時無呼吸症の重症度には季節性の変化があり, 軽度から超重症(AHI≧30回/時)と変化が大きいことが知られている. 薬物治療の有用性は, 今まで軽症あるいは中等症例を対象に報告されてきたが, 重症例では検討されていなかった. 今回, 重症度にかかわらず扁桃アデノイド手術前の薬物治療によって手術を回避できた症例の割合と患者背景を明らかにするために検討を行った. 「対象と方法」: 当科にて行っている前向きのコフォート研究において, 2014年12月から2020年5月に同意が得られた205例を対象とした. 初診時に簡易睡眠検査を行い, 3%酸素飽和度低下指数(3%ODI)あるいは...
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Published in | 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 Vol. 127; no. 1; pp. 57 - 58 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
20.01.2024
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 |
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ISSN | 2436-5793 2436-5866 |
DOI | 10.3950/jibiinkotokeibu.127.1_57 |
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Summary: | 「目的」: 小児睡眠時無呼吸症の重症度には季節性の変化があり, 軽度から超重症(AHI≧30回/時)と変化が大きいことが知られている. 薬物治療の有用性は, 今まで軽症あるいは中等症例を対象に報告されてきたが, 重症例では検討されていなかった. 今回, 重症度にかかわらず扁桃アデノイド手術前の薬物治療によって手術を回避できた症例の割合と患者背景を明らかにするために検討を行った. 「対象と方法」: 当科にて行っている前向きのコフォート研究において, 2014年12月から2020年5月に同意が得られた205例を対象とした. 初診時に簡易睡眠検査を行い, 3%酸素飽和度低下指数(3%ODI)あるいはREI(3%ODIの結果が得られなかった7.3%の症例)≧1の患児に対して, 鼻副鼻腔炎, アデノイド肥大, 扁桃炎などの上気道の状態や年齢に応じて内服薬や点鼻薬を処方した. |
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ISSN: | 2436-5793 2436-5866 |
DOI: | 10.3950/jibiinkotokeibu.127.1_57 |