非相溶系ポリマーブレンドの分散構造への溶融-固化過程における冷却方法の影響

非相溶系ポリマーブレンドの溶融状態から固化状態への冷却方法とモルホロジーとの関係を調べた. 冷却方法は, 溶融状態の試料を液体窒素中に浸し急冷する方法と, 室温中で冷却を行う方法である. モルホロジーの観察は走査型電子顕微鏡で行った. 試料はポリプロピレン樹脂 (PP) ・メタクリル樹脂 (PMMA), 高密度ポリエチレン樹脂 (HDPE) ・PMMA, そしてPP・ポリスチレン樹脂 (PS) 試料の各組合せである. いずれの試料においても混合率 (c) =0.25において, 冷却方法の相違によるモルホロジー変化が顕著に生じた. HDPE・PMMA及びPP・PS試料のc=0.50では, 混練温...

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Published in高分子論文集 Vol. 40; no. 10; pp. 667 - 672
Main Authors 笠島, 正行, 高橋, 淳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 高分子学会 1983
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Summary:非相溶系ポリマーブレンドの溶融状態から固化状態への冷却方法とモルホロジーとの関係を調べた. 冷却方法は, 溶融状態の試料を液体窒素中に浸し急冷する方法と, 室温中で冷却を行う方法である. モルホロジーの観察は走査型電子顕微鏡で行った. 試料はポリプロピレン樹脂 (PP) ・メタクリル樹脂 (PMMA), 高密度ポリエチレン樹脂 (HDPE) ・PMMA, そしてPP・ポリスチレン樹脂 (PS) 試料の各組合せである. いずれの試料においても混合率 (c) =0.25において, 冷却方法の相違によるモルホロジー変化が顕著に生じた. HDPE・PMMA及びPP・PS試料のc=0.50では, 混練温度が高くなるほど, また, 急冷よりも徐冷の場合の方が分散相の寸法は大きくなった.
ISSN:0386-2186
1881-5685
DOI:10.1295/koron.40.667