埋伏上顎第2乳臼歯の開窓牽引の1症例
諸言 日々の小児歯科臨床で歯の埋伏症例に遭遇することは少なくなく, これまでその出現率や好発部位等について報告がなされてきている1-6). しかしその多くは永久歯に関してであり, 乳歯に関しての報告は少ない7-10). 今回我々は, 3歳9か月の女児で右側上顎第2乳臼歯が完全埋伏している症例に遭遇した. 開窓ならびに牽引処置を施術し, 口腔内に誘導を行ったので報告する. 症例 患児:3歳9か月女児 初診:平成7年9月18日 主訴:右側上顎第2乳臼歯の萌出遅延 家族歴:特記事項なし 既往歴:全身的に特記事項はなし 現病歴:平成7年7月に齲蝕処置のため近医を受診する. その際, 右側上顎第2乳臼歯...
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Published in | 小児口腔外科 Vol. 7; no. 2; pp. 14 - 18 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本小児口腔外科学会
25.12.1997
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Summary: | 諸言 日々の小児歯科臨床で歯の埋伏症例に遭遇することは少なくなく, これまでその出現率や好発部位等について報告がなされてきている1-6). しかしその多くは永久歯に関してであり, 乳歯に関しての報告は少ない7-10). 今回我々は, 3歳9か月の女児で右側上顎第2乳臼歯が完全埋伏している症例に遭遇した. 開窓ならびに牽引処置を施術し, 口腔内に誘導を行ったので報告する. 症例 患児:3歳9か月女児 初診:平成7年9月18日 主訴:右側上顎第2乳臼歯の萌出遅延 家族歴:特記事項なし 既往歴:全身的に特記事項はなし 現病歴:平成7年7月に齲蝕処置のため近医を受診する. その際, 右側上顎第2乳臼歯の萌出遅延を指摘される. 同部の精査・加療を目的に同医院より紹介され, 岡山大学歯学部附属病院小児歯科外来に来院した. 現症: 1. 全身所見 全身状態は良好であり, 頭髪, 爪, 皮膚などについても特記すべき事項は認められなかった. |
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ISSN: | 0917-5261 |
DOI: | 10.11265/poms1991.7.2_14 |