攻撃性マネジメントトレーニングに参加する精神科看護師の優位-劣位関連特性と攻撃性に関する研究

目的:患者の攻撃性マネジメントにおいて重要となる,看護師の優位-劣位関連特性を3群(優位群,一般群,劣位群)に分け,攻撃性(特性的攻撃,状況的攻撃)との関連について,基本属性を踏まえて検討した。方法:攻撃性マネジメントトレーニング受講者を対象に質問紙調査を実施し,性別,優位-劣位関連特性を説明変数,年齢,経験年数,攻撃性を目的変数として,対応のない二要因の分散分析を行った。結果:574名の回答を分析した。経験年数が短ければ劣位に立って敵意を持ち,長ければ優位に立って敵意を持ちにくかった。男性看護師は,劣位群の攻撃性が高く,女性よりも身体的攻撃の得点が高かった。女性看護師は優位でも劣位でもない平...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 47; no. 4; pp. 4_777 - 4_788
Main Authors 木下, 愛未, 下里, 誠二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.10.2024
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Summary:目的:患者の攻撃性マネジメントにおいて重要となる,看護師の優位-劣位関連特性を3群(優位群,一般群,劣位群)に分け,攻撃性(特性的攻撃,状況的攻撃)との関連について,基本属性を踏まえて検討した。方法:攻撃性マネジメントトレーニング受講者を対象に質問紙調査を実施し,性別,優位-劣位関連特性を説明変数,年齢,経験年数,攻撃性を目的変数として,対応のない二要因の分散分析を行った。結果:574名の回答を分析した。経験年数が短ければ劣位に立って敵意を持ち,長ければ優位に立って敵意を持ちにくかった。男性看護師は,劣位群の攻撃性が高く,女性よりも身体的攻撃の得点が高かった。女性看護師は優位でも劣位でもない平均的な援助を行う群(一般群)の攻撃性が高く,年齢が男性の一般群よりも高かった。結論:属性や優位-劣位関連特性の違いによって攻撃性にも違いが示されることが明らかとなった。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20240112239