2018年時点の全国の訪問看護ステーションにおける小児の訪問看護の実態からみた課題

目的:小児の訪問看護の実態を分析し課題を明らかにする。方法:小児慢性特定疾病(以下,小慢とする)の指定医療機関として掲載があった訪問看護ステーション(以下,訪問St.とする)2,500か所に質問紙を送付し分析した。結果:実際に小慢の指定を受けていたのは71.7%,小児利用者がいる訪問St.(以下,小児有訪問St.)は60.7%であった。小児の訪問をしていない理由は「依頼がない」が最も多かった。小児有訪問St.は看護師数や利用者数が多く,訪問St.ごとの小児利用者数は1人が多かった。人工呼吸器装着の割合は58.2%であった。小児訪問看護を広げるための対策や制度として,教育的支援の充実や連携がとり...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 46; no. 4; pp. 4_657 - 4_670
Main Authors 遠渡, 絹代, 部谷, 知佐恵, 叶谷, 由佳, 赤羽根, 章子, 岡田, 摩理, 泊, 祐子, 市川, 百香里, 濵田, 裕子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.10.2023
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Summary:目的:小児の訪問看護の実態を分析し課題を明らかにする。方法:小児慢性特定疾病(以下,小慢とする)の指定医療機関として掲載があった訪問看護ステーション(以下,訪問St.とする)2,500か所に質問紙を送付し分析した。結果:実際に小慢の指定を受けていたのは71.7%,小児利用者がいる訪問St.(以下,小児有訪問St.)は60.7%であった。小児の訪問をしていない理由は「依頼がない」が最も多かった。小児有訪問St.は看護師数や利用者数が多く,訪問St.ごとの小児利用者数は1人が多かった。人工呼吸器装着の割合は58.2%であった。小児訪問看護を広げるための対策や制度として,教育的支援の充実や連携がとりやすい体制づくり等の要望があった。結論:小児訪問看護の経験をもつ訪問St.と協働し,経験の不足を補う教育的支援と多職種連携体制およびそれに伴う報酬の整備,社会へのさらなる周知の必要性といった課題が見出された。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20230116203