看護系女子学生からみた母親の養育態度における青年期後期でのコーピング,精神的健康との関連

目的:看護系女子学生の精神的健康を効果的に支援するため,学生からみた母親の養育態度に着目し,青年期後期にある学生のコーピング,精神的健康との関連を明らかにした。 方法:3年課程看護専門学校に通学する1,2年生の女子学生648人を対象とし,無記名自記式質問紙を用いて横断研究を行った。 結果:本対象は同年代である大学生に比べて,精神的健康の低下が示された。精神的健康の良群と不良群を従属変数としたロジスティック回帰分析を行った結果,コーピングの「自己非難」を実行しやすい学生は,精神的健康の不良群になる確率が5.8倍であり,母親の養育態度群である「冷淡支配群」の学生は精神的健康の不良群になる確率が2....

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 42; no. 5; pp. 5_861 - 5_870
Main Authors 坂本, 結美子, 香月, 富士日
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.12.2019
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Summary:目的:看護系女子学生の精神的健康を効果的に支援するため,学生からみた母親の養育態度に着目し,青年期後期にある学生のコーピング,精神的健康との関連を明らかにした。 方法:3年課程看護専門学校に通学する1,2年生の女子学生648人を対象とし,無記名自記式質問紙を用いて横断研究を行った。 結果:本対象は同年代である大学生に比べて,精神的健康の低下が示された。精神的健康の良群と不良群を従属変数としたロジスティック回帰分析を行った結果,コーピングの「自己非難」を実行しやすい学生は,精神的健康の不良群になる確率が5.8倍であり,母親の養育態度群である「冷淡支配群」の学生は精神的健康の不良群になる確率が2.2倍であった。 結論:看護系女子学生へのメンタルヘルス支援において,母親の養育態度を冷淡支配群として認識し,かつ,「自己非難」を実行しやすい学生を優先して支援することが有効であると示唆された。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20190703059