病院に勤務する女性看護職が妊娠継続を困難に感じた体験

目的:病院に勤務する女性看護職の妊娠継続を困難に感じた体験を明らかにする。方法: 平成27年〜29年度日本学術振興科学研究費補助金(基盤研究(C)15K11569)「病院看護職の個人および職場の特性と妊娠・出産に関する階層モデル」第1段階の面接調査で収集したデータの2次分析を行なった。結果:7名の語りから,【妊娠前と同じように働くことを自分に課してしまう】【業務の中で母児ともに危険にさらされる】【切迫早産の不安を抱えながら,子宮収縮抑制剤内服の副作用に耐えて働く】【妊娠による体調変化を相談しても,これまで通りの働き方が求められる】【上司の言動で,働き続けることがつらくなる】のテーマが抽出された...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 44; no. 5; pp. 5_763 - 5_776
Main Authors 新田, 真弓, 安部, 陽子, 佐々木, 美喜, 千葉, 邦子, 髙田, 由紀子, 辻田, 幸子, 古谷, 麻実子, 鶴田, 惠子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.01.2022
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:目的:病院に勤務する女性看護職の妊娠継続を困難に感じた体験を明らかにする。方法: 平成27年〜29年度日本学術振興科学研究費補助金(基盤研究(C)15K11569)「病院看護職の個人および職場の特性と妊娠・出産に関する階層モデル」第1段階の面接調査で収集したデータの2次分析を行なった。結果:7名の語りから,【妊娠前と同じように働くことを自分に課してしまう】【業務の中で母児ともに危険にさらされる】【切迫早産の不安を抱えながら,子宮収縮抑制剤内服の副作用に耐えて働く】【妊娠による体調変化を相談しても,これまで通りの働き方が求められる】【上司の言動で,働き続けることがつらくなる】のテーマが抽出された。結論:看護職者は周囲に迷惑を考慮し妊娠前と同様に業務を遂行しようとしていた。一方で診療報酬による制限や人材不足により妊婦の負担軽減が難しい状況があることも示唆された。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20210421133