Reconstruction Filterの違いが3D Rotational Angiographyにおける血管径計測に及ぼす影響

頭部IVRの急速な進歩に伴い,さまざまな種類の頭蓋内ステントが使用されており,また巨大動脈瘤に対してのみ可能なフローダイバーターステント治療(FD)は,5mm以上の動脈瘤に適応が広がり,今後FD治療の増加が予測される.FD治療においては,留置したステントの血管壁への圧着が重要であり,正確な血管径の計測によるステントサイズの選択が治療成功の鍵とされている.血管計測を行う際には,3DRA画像により,Stent留置部の血管構築を正確に把握した上で,3次元再構成画像,digital subtraction angiography(DSA)の2次元画像をもとに,計測を行い,留置部の血管径,想定留置長から...

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Published in昭和学士会雑誌 Vol. 84; no. 2; pp. 148 - 155
Main Authors 加藤, 京一, 先山, 耕史, 内山, 裕史, 高橋, 俊行, 中井, 雄一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 昭和大学学士会 2024
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ISSN2187-719X
2188-529X
DOI10.14930/jshowaunivsoc.84.148

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Summary:頭部IVRの急速な進歩に伴い,さまざまな種類の頭蓋内ステントが使用されており,また巨大動脈瘤に対してのみ可能なフローダイバーターステント治療(FD)は,5mm以上の動脈瘤に適応が広がり,今後FD治療の増加が予測される.FD治療においては,留置したステントの血管壁への圧着が重要であり,正確な血管径の計測によるステントサイズの選択が治療成功の鍵とされている.血管計測を行う際には,3DRA画像により,Stent留置部の血管構築を正確に把握した上で,3次元再構成画像,digital subtraction angiography(DSA)の2次元画像をもとに,計測を行い,留置部の血管径,想定留置長から使用するデバイスの径と長さが選択されている.本研究では,3DRA画像における再構成関数Reconstruction Filter(RF)を変化させた際の脳動脈瘤径および血管径の計測に関する影響について,DSAでの2D画像計測も含めて検討を行った.計測を行う際には,2D計測では計測対象をアイソセンターに配置撮影を行うことで測定誤差が少なくなる.3DRAでの3D計測は,過大評価の傾向を示すため,高周波数成分を強調するような再構成関数で再構成を行い,また閾値を変更するなど画像の鮮鋭化を行うことで測定誤差を小さくすることが可能となる.
ISSN:2187-719X
2188-529X
DOI:10.14930/jshowaunivsoc.84.148