中国の中堅看護師における専門職的自律性と看護研究活動との関連

目的:中国の中堅看護師の看護研究活動の実態を把握し,看護研究活動と専門職的自律性の関連を明らかにした。 方法:中国の大学病院に勤務し,2012年以降中級職名を取得した中堅看護師111名を対象に質問紙調査を2015年7月に実施した。専門職的自律性はNursing Activity Scaleで測定し,研究方法を使う能力は5つの研究方法の理解の程度で測定し,また,研究への認識について回答をもらった。 結果:有効回答107名で,臨床経験年数は16.0±3.6年,自律性得点は191.4±18.1点と高かった。中級職名を取得して研究経験がある者は21.5%であった。研究方法を使う能力がある者は79%以上...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 42; no. 5; pp. 5_871 - 5_879
Main Authors 路, 璐, 北池, 正, 池崎, 澄江
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.12.2019
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Summary:目的:中国の中堅看護師の看護研究活動の実態を把握し,看護研究活動と専門職的自律性の関連を明らかにした。 方法:中国の大学病院に勤務し,2012年以降中級職名を取得した中堅看護師111名を対象に質問紙調査を2015年7月に実施した。専門職的自律性はNursing Activity Scaleで測定し,研究方法を使う能力は5つの研究方法の理解の程度で測定し,また,研究への認識について回答をもらった。 結果:有効回答107名で,臨床経験年数は16.0±3.6年,自律性得点は191.4±18.1点と高かった。中級職名を取得して研究経験がある者は21.5%であった。研究方法を使う能力がある者は79%以上であった。研究の重要性は89%以上が認識していた。これら2因子が高い看護師は,自律性が有意に高かった。 結論:中国の中堅看護師に対し,専門職的自律性を高めるためには,実践能力の向上に加え,研究活動への支援が必要なことが明らかになった。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20190703060