回復期リハビリテーション病棟における脳卒中高齢者の退院先への影響要因

目的:カルテレビューから,回復期リハビリテーション病棟における脳卒中高齢者の退院先への影響要因を明らかにする。 方法:研究対象は,65歳以上の脳卒中患者の退院・転院時看護要約,リハビリ総合実施計画書,医療ソーシャルワーカーの記録とした。調査内容は,基本属性,ADL,障害,環境面,さらに看護課題,患者と家族の希望欄の記述の数値化を行った。分析方法は,単純集計,2変数の関連の分析と多重ロジスティック回帰分析を行った。 結果:脳卒中高齢者の非自宅に対する自宅のオッズ比(95%信頼区間)は,「FIM:退院時の更衣(下半身)」1.78(1.11−2.85)で有意に高く,「摂食障害」.19(.04−.96...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 42; no. 5; pp. 5_881 - 5_888
Main Authors 青木, 頼子, 中山, 和弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.12.2019
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Summary:目的:カルテレビューから,回復期リハビリテーション病棟における脳卒中高齢者の退院先への影響要因を明らかにする。 方法:研究対象は,65歳以上の脳卒中患者の退院・転院時看護要約,リハビリ総合実施計画書,医療ソーシャルワーカーの記録とした。調査内容は,基本属性,ADL,障害,環境面,さらに看護課題,患者と家族の希望欄の記述の数値化を行った。分析方法は,単純集計,2変数の関連の分析と多重ロジスティック回帰分析を行った。 結果:脳卒中高齢者の非自宅に対する自宅のオッズ比(95%信頼区間)は,「FIM:退院時の更衣(下半身)」1.78(1.11−2.85)で有意に高く,「摂食障害」.19(.04−.96),「家族の退院先希望(非自宅退院明確)」.08(.02−.38)で有意に低かった。 考察:摂食障害や更衣(下半身)へのチームアプローチの強化,家族の希望と折り合う必要性が示唆された。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20190717062