小児の訪問看護において診療報酬で算定できないサービスの内容と経営を安定させるための対応

目的:小児の訪問看護を行う全国の訪問看護ステーション(以下St.)の管理者が認識している診療報酬では算定できない訪問看護の内容と,報酬が得られない訪問看護に対して経営を安定させるためのSt.の対応について明らかにする。方法:小児の訪問看護を行うSt.の管理者に半構成的面接を行い,2つの視点で質的に分析を行った。結果:診療報酬で算定できない訪問看護の内容や対策は,過去の調査結果と同様であったが,診療報酬以外の資金を得る努力がより行われていた。また,無報酬でもサービスを行うというSt.もあったが,【経営的に負担になるサービスはできない】という考え方もあった。結論:安定した経営を可能とする報酬のあり...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 44; no. 5; pp. 5_777 - 5_790
Main Authors 岡田, 摩理, 泊, 祐子, 市川, 百香里, 遠渡, 絹代, 濵田, 裕子, 部谷, 知佐恵, 赤羽根, 章子, 叶谷, 由佳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.01.2022
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Summary:目的:小児の訪問看護を行う全国の訪問看護ステーション(以下St.)の管理者が認識している診療報酬では算定できない訪問看護の内容と,報酬が得られない訪問看護に対して経営を安定させるためのSt.の対応について明らかにする。方法:小児の訪問看護を行うSt.の管理者に半構成的面接を行い,2つの視点で質的に分析を行った。結果:診療報酬で算定できない訪問看護の内容や対策は,過去の調査結果と同様であったが,診療報酬以外の資金を得る努力がより行われていた。また,無報酬でもサービスを行うというSt.もあったが,【経営的に負担になるサービスはできない】という考え方もあった。結論:安定した経営を可能とする報酬のあり方として,診療報酬の拡大に加え,自治体等に働きかける対策の両方を検討する必要がある。さらに,必要性を見極める判断力と対策を見出す力が必要であり,そのための知見の蓄積も必要である。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20210421135