がん化学療法処方監査システムの構築

〈緒言〉当院では,平成19年11月より,薬剤師による化学 療法薬混注業務を開始した。その後,オーダリングシステ ムや,安全キャビネットを導入し,業務環境は改善された が,混注を担当する薬剤師間での情報共有やレジメンとの 照合,薬歴管理が課題となった。そこで今回我々は,他の システムに連携した化学療法処方チェックシステムを構築 したので報告する。 〈方法〉Microsoft Access を用い患者情報,処方歴,レジ メン情報チェック表を作成した。表示項目として患者毎に 年齢,身長,体重や体表面積,病名,施行レジメン,コメ ントおよび,薬品名(注射,内服)と標準使用量,が表示 され,過去の投与歴...

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Published in日本農村医学会学術総会抄録集 p. 423
Main Authors 熊田, 克幸, 伊藤, 源基, 桑原, 清人, 白川, 舞, 堀部, 哲子, 近澤, 豊
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2009
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Summary:〈緒言〉当院では,平成19年11月より,薬剤師による化学 療法薬混注業務を開始した。その後,オーダリングシステ ムや,安全キャビネットを導入し,業務環境は改善された が,混注を担当する薬剤師間での情報共有やレジメンとの 照合,薬歴管理が課題となった。そこで今回我々は,他の システムに連携した化学療法処方チェックシステムを構築 したので報告する。 〈方法〉Microsoft Access を用い患者情報,処方歴,レジ メン情報チェック表を作成した。表示項目として患者毎に 年齢,身長,体重や体表面積,病名,施行レジメン,コメ ントおよび,薬品名(注射,内服)と標準使用量,が表示 され,過去の投与歴と実施カレンダーが1画面で表示され る。患者基本情報と処方歴はTosho 製調剤システムに連 携し,レジメン情報は,レジメン登録管理システムに連携 し,情報を取得する。それにより手作業でのデータ登録は 身長・体重,施行レジメン名およびコメントである。 運用方法は,事前にチェックシステムに身長・体重,レ ジメン名を登録する。当日はその内容をもとに監査,疑義 は処方医師に直接行い,チェックシステムのコメント欄に 登録した。 〈結果〉チェックシステムを構築することで,患者情報, 投与歴やレジメン情報等の化学療法関連の情報を1つに集 約することができた。化学療法施行当日は,処方箋と チェックシステムにより,予定レジメンとの照合,投与量 の確認,投与間隔のチェックを行うことができる。画面に は,混注に関するコメントも表示されるので,別の調剤者 が混注する際の,重複した疑義照会を防止できる。さらに 混注に関する注意事項を画面で確認することができ経験等 に依存しない監査・調製を可能にすると考える。実施カレ ンダーは,投与日を画面上に過去3ヶ月分表示するので, 投与間隔の確認も容易になった。
Bibliography:P2-C322
ISSN:1880-1749
1880-1730
DOI:10.14879/nnigss.58.0.423.0