海外研究留学の意義 臨床と研究を両立するために

近年, 医師の研究離れが指摘されている. 2004年から医師臨床研修制度が開始され20年経過したが, その間に医師の臨床志向は進み, 一定期間でも研究に従事することを希望する医師は減少している. しかし, われわれが現在当たり前のように使用している薬剤, 手術技術は先人の基礎, 臨床研究によって開発, 確立されてきたものである. 故にわれわれも後進のために基礎/臨床研究を継続し成果を発信していく必要があり, そのためには研究知識, 技術を習得し後輩にそれらを伝えていく必要がある. 海外/国内留学は古典的ながら研究知識, 技術の習得のため非常に効果的な手段となる. 本稿では臨床医にとって海外研究...

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Published in日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 Vol. 128; no. 1; pp. 7 - 11
Main Author 柴田, 博史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 20.01.2025
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
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ISSN2436-5793
2436-5866
DOI10.3950/jibiinkotokeibu.128.1_7

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Summary:近年, 医師の研究離れが指摘されている. 2004年から医師臨床研修制度が開始され20年経過したが, その間に医師の臨床志向は進み, 一定期間でも研究に従事することを希望する医師は減少している. しかし, われわれが現在当たり前のように使用している薬剤, 手術技術は先人の基礎, 臨床研究によって開発, 確立されてきたものである. 故にわれわれも後進のために基礎/臨床研究を継続し成果を発信していく必要があり, そのためには研究知識, 技術を習得し後輩にそれらを伝えていく必要がある. 海外/国内留学は古典的ながら研究知識, 技術の習得のため非常に効果的な手段となる. 本稿では臨床医にとって海外研究留学とはどのような意義をもつのか, また国内留学との比較について論じる. さらに, 留学後に臨床と研究を両立し研究を継続するための方策について考察する.
ISSN:2436-5793
2436-5866
DOI:10.3950/jibiinkotokeibu.128.1_7