急性胆嚢炎ガイドライン重症度の検証 急性胆嚢炎診療ガイドラインとTokyo Guidelinesの比較

急性胆嚢炎症例233例に対し,急性胆嚢炎診療ガイドライン(以下,国内版)とTokyo Guidelinesにおける重症度分類の比較検討を行った。重症度の内訳は国内版では軽症20.2%,中等症46.8%,重症33.0%に対し,Tokyo GuidelinesではMild 42.1%,Moderate 57.1%,Severe 0.8%であった。各ガイドラインの重症度の評価では的確に炎症所見を判別していたが,双方のガイドラインを合わせて検討した結果,国内版の軽症とTokyo GuidelinesのMild,国内版の中等症とTokyo GuidelinesのModerateの比較では,有意にToky...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 31; no. 6; pp. 835 - 842
Main Authors 浅井, 浩司, 渡邉, 学, 草地, 信也, 松清, 大, 大沢, 晃弘, 斉藤, 智明, 斉田, 芳久, 長尾, 二郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 30.09.2011
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:急性胆嚢炎症例233例に対し,急性胆嚢炎診療ガイドライン(以下,国内版)とTokyo Guidelinesにおける重症度分類の比較検討を行った。重症度の内訳は国内版では軽症20.2%,中等症46.8%,重症33.0%に対し,Tokyo GuidelinesではMild 42.1%,Moderate 57.1%,Severe 0.8%であった。各ガイドラインの重症度の評価では的確に炎症所見を判別していたが,双方のガイドラインを合わせて検討した結果,国内版の軽症とTokyo GuidelinesのMild,国内版の中等症とTokyo GuidelinesのModerateの比較では,有意にTokyo Guidelinesの炎症所見が高度であった。今後,大規模試験を含めた十分な検証が必要であると考えられ,特にTokyo Guidelinesの重症度判定基準に関しては再評価する必要があると考えられた。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.31.835