薬剤師病棟常駐化の評価
当院薬剤部では、病棟における医薬品に関わる業務を薬剤師が積極的に行うことを目的に、昨年9月(3階病棟)と12月(4階病棟)から薬剤師が病棟に常駐している。病棟常駐化により、医師、看護師の薬に関わる仕事内容、医薬品情報などの業務がどのように変化したのか把握する目的でアンケート調査を行った。このアンケート調査には病棟常駐薬剤師は関わらず、病棟師長から医師、看護師に依頼を行った。アンケート回収率は3階病棟93%、4階病棟94%であったが、医師は両階とも100%であった。アンケートの結果、「居て欲しい時間帯」は、8:30~17:00となり、現在の常駐時間帯と同じであった。また医師・看護師の90%が薬剤...
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Published in | Nihon Nouson Igakukai Gakujyutu Soukai Syourokusyu Vol. 59; p. 192 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本農村医学会
2010
THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1880-1749 1880-1730 |
DOI | 10.14879/nnigss.59.0.192.0 |
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Summary: | 当院薬剤部では、病棟における医薬品に関わる業務を薬剤師が積極的に行うことを目的に、昨年9月(3階病棟)と12月(4階病棟)から薬剤師が病棟に常駐している。病棟常駐化により、医師、看護師の薬に関わる仕事内容、医薬品情報などの業務がどのように変化したのか把握する目的でアンケート調査を行った。このアンケート調査には病棟常駐薬剤師は関わらず、病棟師長から医師、看護師に依頼を行った。アンケート回収率は3階病棟93%、4階病棟94%であったが、医師は両階とも100%であった。アンケートの結果、「居て欲しい時間帯」は、8:30~17:00となり、現在の常駐時間帯と同じであった。また医師・看護師の90%が薬剤師への「医薬品情報の質問がしやすくなった」との回答であった。これは薬剤師が病棟に居ることにより、電話での問い合わせの等の煩雑さから解放された結果と思われる。さらに、薬剤師から病棟スタッフへの疑義照会を対面で行うことができ、情報の共有化がスムーズに行えていると思われる。医薬品に関わる業務の負担は軽くなることにより、看護師が安心して業務を行えることに繋がり、ストレスの軽減につながっているとの結果が得られている。常駐薬剤師が現在行っている業務の中で、医師・看護師が満足しているとの評価は、_丸1_服薬指導、_丸2_配薬セット(4階)、_丸3_持参薬管理の順番であった。また、常駐薬剤師に今後期待する業務については_丸1_持参薬の電子カルテへの記載、_丸2_医薬品の補充、_丸3_臨時注射薬の鑑査の順番に要望が高かった。病棟業務の常駐化について、薬剤師は「安全・安心な薬物療法の推進」と「薬剤管理指導件数の増加」の両方を考慮した業務展開を行っていく必要があると思われる。 |
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Bibliography: | P1-E1-1 |
ISSN: | 1880-1749 1880-1730 |
DOI: | 10.14879/nnigss.59.0.192.0 |