Time-SLIP法併用3D-TrueSSFP法における腎動脈描出最適撮像条件の検討
〈はじめに〉腎動脈におけるMR Angiography(MRA) は,米国食品医薬品局からGd 造影剤により腎性全身性線 維症が発症する恐れがあるという勧告がだされたことよ り,造影から非造影で施行するようになってきた。近年で はFBI 法やTrueSSFP 法を用い,選択的IR パルスを用 いたTime-SLIP 法を併用し,目的血管のみを描出する手 法が可能となったことより最適撮像条件を検討したので報 告する。 〈使用装置〉東芝社製EXCELART Vantage Powered by Atlas 〈検討内容〉 1,3D-TrueSSFP 法の撮像断面に応じた選択的IR パル スの幅とpr...
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Published in | Nihon Nouson Igakukai Gakujyutu Soukai Syourokusyu Vol. 58; p. 332 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本農村医学会
2009
THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE |
Subjects | |
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ISSN | 1880-1749 1880-1730 |
DOI | 10.14879/nnigss.58.0.332.0 |
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Summary: | 〈はじめに〉腎動脈におけるMR Angiography(MRA) は,米国食品医薬品局からGd 造影剤により腎性全身性線 維症が発症する恐れがあるという勧告がだされたことよ り,造影から非造影で施行するようになってきた。近年で はFBI 法やTrueSSFP 法を用い,選択的IR パルスを用 いたTime-SLIP 法を併用し,目的血管のみを描出する手 法が可能となったことより最適撮像条件を検討したので報 告する。 〈使用装置〉東芝社製EXCELART Vantage Powered by Atlas 〈検討内容〉 1,3D-TrueSSFP 法の撮像断面に応じた選択的IR パル スの幅とpre SAT(飽和パルス)の検討。 2,TI(Inversion Time)値の検討。 3,呼吸数による描出能の検討。 〈結果〉 1,Axial 像では選択的IR パルスの幅によって背景信号 の抑制効果に変化はなく300mm と厚くし,静脈の抑制 効果を上げた方が良かった。 2,Coronal 像における選択的IR パルスの幅は100mm と薄い方が実質の抑制効果が高く,末梢の血管の描出が 良好であったが,静脈の抑制効果が少なく,pre SAT を利用しても効果がみられないため選択的IR パルスの 幅を厚くする必要があった。 3,sagital 像においては両側の腎を撮像するには時間が かかるため適さなかった。 4,TI 値は,長くするほど末梢血管の描出が良くなった が,背景信号である腎臓の信号強度を考慮すると1,200 msec から1,500msec が適していた。 5,呼吸数により描出能はあまり変化がなかったが,segment 数を調整することで撮像時間の短縮が図れた。 〈まとめ〉Time-SLIP 法を併用した3D-TrueSSFP 法は, 撮像条件を工夫することで短時間に良好な腎動脈が描出で きた。MIP 像での 観察や血管の連続性 を考えるとCoronal 像での撮像が有用で あった。 |
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Bibliography: | P1-D402 |
ISSN: | 1880-1749 1880-1730 |
DOI: | 10.14879/nnigss.58.0.332.0 |