臨床実習の課題と対応 養成校の立場から

「はじめに」 スーパービジョン(Supervision)とは, 対人援助において行われる専門職養成課程のひとつである. スーパーバイザーがスーパーバイジーに対して援助的技法を用いて行い, 教育的, 支持的, 管理的側面があるとされている. また, それが援助的過程を通して行われるという意味において, スーパーバイザーとスーパーバイジーの関係は, 治療者と患者の関係と連動するといわれている1). 理学療法士教育における臨床実習では, この手法を用いて学生がそれまでに修得した知識・技術の確認を行うとともに, 臨床現場で理学療法士としての倫理観を養う. 臨床実習は, 卒前教育の総仕上げとして重要な機...

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Published in理学療法学 Vol. 37; no. 4; pp. 339 - 340
Main Author 大川, 裕行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.06.2010
日本理学療法士協会
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.KJ00006485401

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Summary:「はじめに」 スーパービジョン(Supervision)とは, 対人援助において行われる専門職養成課程のひとつである. スーパーバイザーがスーパーバイジーに対して援助的技法を用いて行い, 教育的, 支持的, 管理的側面があるとされている. また, それが援助的過程を通して行われるという意味において, スーパーバイザーとスーパーバイジーの関係は, 治療者と患者の関係と連動するといわれている1). 理学療法士教育における臨床実習では, この手法を用いて学生がそれまでに修得した知識・技術の確認を行うとともに, 臨床現場で理学療法士としての倫理観を養う. 臨床実習は, 卒前教育の総仕上げとして重要な機能を有している. また, 現職理学療法士と実習生という関係はもとより, 職場の先輩と後輩, 同僚間, 外部の識者と内部スタッフなど様々な構成で行われることにより, 卒後教育の一手法として重要な意味をもつ.
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00006485401