血小板凝集能検査による脳虚血性疾患のスクリーニング
【目的】血小板凝集能検査による脳虚血性疾患のスクリーニング【対象】平成22年1月1日~12月31日まで血小板凝集能検査を行った症例のうち抗血小板剤を内服していない63例【方法】 Born, O’Brien法。測定機器:Aggregometer PAM-8T。 血小板凝集惹起剤:(MCM)ADP 被験者の血液を遠心分離し、血小板数30×104/μlのPRP(多血小板血漿)を作成する。0.5, 1, 2, 4μM/l各濃度に希釈したADPにPRPを加える。各濃度において経時的に凝集の程度を評価する。凝集の程度により血小板凝集能亢進から低下の順に3, 2, 1, 0, -1, -2の6群に分類した。...
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Published in | Nihon Nouson Igakukai Gakujyutu Soukai Syourokusyu Vol. 60; p. 219 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本農村医学会
2011
THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1880-1749 1880-1730 |
DOI | 10.14879/nnigss.60.0.219.0 |
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Summary: | 【目的】血小板凝集能検査による脳虚血性疾患のスクリーニング【対象】平成22年1月1日~12月31日まで血小板凝集能検査を行った症例のうち抗血小板剤を内服していない63例【方法】 Born, O’Brien法。測定機器:Aggregometer PAM-8T。 血小板凝集惹起剤:(MCM)ADP 被験者の血液を遠心分離し、血小板数30×104/μlのPRP(多血小板血漿)を作成する。0.5, 1, 2, 4μM/l各濃度に希釈したADPにPRPを加える。各濃度において経時的に凝集の程度を評価する。凝集の程度により血小板凝集能亢進から低下の順に3, 2, 1, 0, -1, -2の6群に分類した。虚血性変化の有無は頭部CTあるいはMRI検査にて確認した。【結果】3群は7例で全例とも虚血性変化を有していた。2群は16例で7/16例が虚血性変化有、9/16例が虚血性変化無であった。以後同様に1群は8/17例が有、9/17例が無。0群は12/17例が有、5/17例が無、-1群は4/5例が有、1/5例が無、-2群は1例のみで無であった。一方、虚血性変化による分類では虚血性変化有は40例で内訳は3群が7例、2群が9例、1群が8例、0群が12例、-1群が4例、-2群は無かった。虚血性変化無は23例で3群は無く、2群が7例、1群が9例、0群が5例、-1群が1例、-2群が1例であった。【考察】血小板凝集能3群は全例虚血性変化を認めており、この群は厳重なる留意、あるいは治療が必要であると考えた。また-2群は1例であるが虚血性変化は無く、加療の必要は無いと考えた。血小板凝集能は50点と比較的安価であり、脳虚血性疾患のスクリーニングとして考慮に値すると考えた。 |
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Bibliography: | 2D-11 |
ISSN: | 1880-1749 1880-1730 |
DOI: | 10.14879/nnigss.60.0.219.0 |