胸腔鏡下肺切除術後患者における身体活動量の推移とその関連因子
【目的】胸腔鏡下肺切除術後患者の身体活動量を客観的に評価し,その関連因子を検討する。【方法】胸腔鏡下肺切除術後患者40 例(男性24 例,女性16 例,年齢69.6 ± 8.6 歳)を対象とした。身体活動量は3 軸加速度計付歩数計を用いて,術前,入院中,退院後および術後2 ヵ月に評価し,背景因子,呼吸機能,運動機能および健康関連QOL との関連を調査した。【結果】歩数は術前と比べて入院中と退院後で有意に低値を示したが(p <0.001),術後2 ヵ月では有意差を認めなかった(p =0.870)。また,重回帰分析にて,術前の6 分間歩行試験時のSpO2 変化量は,術後身体活動量回復の独立した規定...
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Published in | 理学療法学 Vol. 45; no. 1; pp. 1 - 8 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本理学療法士学会
2017
Japanese Society of Physical Therapy |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0289-3770 2189-602X |
DOI | 10.15063/rigaku.11328 |
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Summary: | 【目的】胸腔鏡下肺切除術後患者の身体活動量を客観的に評価し,その関連因子を検討する。【方法】胸腔鏡下肺切除術後患者40 例(男性24 例,女性16 例,年齢69.6 ± 8.6 歳)を対象とした。身体活動量は3 軸加速度計付歩数計を用いて,術前,入院中,退院後および術後2 ヵ月に評価し,背景因子,呼吸機能,運動機能および健康関連QOL との関連を調査した。【結果】歩数は術前と比べて入院中と退院後で有意に低値を示したが(p <0.001),術後2 ヵ月では有意差を認めなかった(p =0.870)。また,重回帰分析にて,術前の6 分間歩行試験時のSpO2 変化量は,術後身体活動量回復の独立した規定因子として抽出された。【結論】胸腔鏡下肺切除術後患者の身体活動量は術後2 ヵ月で回復することが明らかになった。術前の労作時SpO2 低下は術後身体活動量の回復率にかかわる因子であることが示唆された。 |
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ISSN: | 0289-3770 2189-602X |
DOI: | 10.15063/rigaku.11328 |