当科における埋伏上顎中切歯の実態調査

緒言 小児歯科の臨床において, 上顎中切歯の埋伏に遭遇する機会は少なくない. 処置としては開窓牽引, 抜歯, 経過観察などが考えられるが, それらは埋伏歯の形態や歯槽骨との癒着の有無, あるいは歯列・咬合の状態により選択される. 今回我々は, 当科において経験した埋伏上顎中切歯について臨床統計的検討を行った. 調査対象 調査対象は, 1979年から1993年までの14年間に当科を受診した埋伏上顎中切歯を有する小児のうち, 全身的に異常を認めず, X線写真などの資料が揃っていて転帰のはっきりしていた36名(男児20名, 女児16名)の37歯とした. 調査方法 調査方法として, 診療記録, 問診表...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in小児口腔外科 Vol. 6; no. 1; pp. 13 - 20
Main Authors 藤崎, みずほ, 中田, 稔, 山崎, 要一, 田中, 克明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本小児口腔外科学会 30.05.1996
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0917-5261
1884-6661
DOI10.11265/poms1991.6.13

Cover

More Information
Summary:緒言 小児歯科の臨床において, 上顎中切歯の埋伏に遭遇する機会は少なくない. 処置としては開窓牽引, 抜歯, 経過観察などが考えられるが, それらは埋伏歯の形態や歯槽骨との癒着の有無, あるいは歯列・咬合の状態により選択される. 今回我々は, 当科において経験した埋伏上顎中切歯について臨床統計的検討を行った. 調査対象 調査対象は, 1979年から1993年までの14年間に当科を受診した埋伏上顎中切歯を有する小児のうち, 全身的に異常を認めず, X線写真などの資料が揃っていて転帰のはっきりしていた36名(男児20名, 女児16名)の37歯とした. 調査方法 調査方法として, 診療記録, 問診表, X線写真(デンタル, 歯軸方向, パノラマ, 側方頭部X線規格写真)をもとに, 以下に述べる観察項目について臨床的な観察を行った.
ISSN:0917-5261
1884-6661
DOI:10.11265/poms1991.6.13