無底ポットを用いたジャガイモそうか病抵抗性検定法

ジャガイモ育種におけるジャガイモそうか病抵抗性検定は,自然発生圃場に品種・系統を植付け,収穫塊茎の発病程度を比較する圃場検定法により行っているが,発病程度は反復間差や年次間差が大きい傾向にあるため,供試品種・系統の抵抗性を評価するためには長期間の検討が必要とされる。ここでは,精度よく簡易に検定できる新たな検定法を確立する目的で,根域の土壌やそうか病菌の移動を制限するため土中に埋設した硬質塩化ビニル管を用いて(以下「無底ポット法」),ジャガイモ品種「ニシユタカ」と「春あかり」を植付け,検定に最適な条件を明らかにした。その結果,無底ポット法では,土壌pH6.3, 菌密度104cfu/g・乾土の条件...

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Published in九州病害虫研究会報 Vol. 57; pp. 14 - 18
Main Authors 中尾, 敬, 平田, 憲二, 森, 一幸, 坂本, 悠, 向島, 信洋, 大井, 義弘, 小川, 哲治, 草原, 典夫, 田宮, 誠司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州病害虫研究会 2011
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ISSN0385-6410
1884-0035
DOI10.4241/kyubyochu.57.14

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Summary:ジャガイモ育種におけるジャガイモそうか病抵抗性検定は,自然発生圃場に品種・系統を植付け,収穫塊茎の発病程度を比較する圃場検定法により行っているが,発病程度は反復間差や年次間差が大きい傾向にあるため,供試品種・系統の抵抗性を評価するためには長期間の検討が必要とされる。ここでは,精度よく簡易に検定できる新たな検定法を確立する目的で,根域の土壌やそうか病菌の移動を制限するため土中に埋設した硬質塩化ビニル管を用いて(以下「無底ポット法」),ジャガイモ品種「ニシユタカ」と「春あかり」を植付け,検定に最適な条件を明らかにした。その結果,無底ポット法では,土壌pH6.3, 菌密度104cfu/g・乾土の条件で,反復間および年次間の変動が小さく,精度よく簡易に検定できた。
ISSN:0385-6410
1884-0035
DOI:10.4241/kyubyochu.57.14