カチオン性ポリマーの膜透過現象を利用した光による酵素活性の評価

脂質二分子膜を透過するカチオン性ポリマーと蛍光色素を内封したリボソームを用いて, 酵素活性を迅速かつ簡便に蛍光発光で評価する試みについて紹介する。ポリマーの膜透過によりリボソーム内の蛍光色素が外部に輸送され, 濃度消光の解消に伴う蛍光発光が観測される。この膜透過性ポリマーの活性が系内に共存する分子によって大きく変化することを利用すると, 酵素の光アッセイを行うことができる。また, 本系を光で検出可能な酵素センサーに応用する例についても述べる。...

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Published inオレオサイエンス Vol. 11; no. 2; pp. 39 - 44
Main Author 宮武, 智弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本油化学会 01.02.2011
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Summary:脂質二分子膜を透過するカチオン性ポリマーと蛍光色素を内封したリボソームを用いて, 酵素活性を迅速かつ簡便に蛍光発光で評価する試みについて紹介する。ポリマーの膜透過によりリボソーム内の蛍光色素が外部に輸送され, 濃度消光の解消に伴う蛍光発光が観測される。この膜透過性ポリマーの活性が系内に共存する分子によって大きく変化することを利用すると, 酵素の光アッセイを行うことができる。また, 本系を光で検出可能な酵素センサーに応用する例についても述べる。
ISSN:1345-8949
2187-3461
DOI:10.5650/oleoscience.11.39