リレーショナルデータベース型化学薬品管理システムを活用した富山大学における不要試薬取引についての調査研究

2005~2009年度の富山大学五福地区での不要試薬取引について、リレーショナルデータベース型化学薬品管理システムによるデータ収集結果を元に調査を行った。 5年間で635件の不要試薬公開があり、そのうち30.7%の195件の取引が成立した。それにより¥1,044,814の費用節約効果が得られた。約4割の研究室は不要試薬取引所を利用しており、退官する教員の試薬が大量出品されたり、有機合成化学系の研究室が積極的に引き取る傾向がみられた。なお、85%の取引は部局内ではなく異部局間で行われた。引取りを待つ期間としては約2ヶ月が適当であり、それ以上は廃棄手続をするのが望ましい。使用している研究室の数と、...

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Published in環境と安全 Vol. 1; no. 2; pp. 2_25 - 2_31
Main Author 川上, 貴教
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 大学等環境安全協議会 2010
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ISSN1884-4375
2186-3725
DOI10.11162/daikankyo.1.2_25

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Summary:2005~2009年度の富山大学五福地区での不要試薬取引について、リレーショナルデータベース型化学薬品管理システムによるデータ収集結果を元に調査を行った。 5年間で635件の不要試薬公開があり、そのうち30.7%の195件の取引が成立した。それにより¥1,044,814の費用節約効果が得られた。約4割の研究室は不要試薬取引所を利用しており、退官する教員の試薬が大量出品されたり、有機合成化学系の研究室が積極的に引き取る傾向がみられた。なお、85%の取引は部局内ではなく異部局間で行われた。引取りを待つ期間としては約2ヶ月が適当であり、それ以上は廃棄手続をするのが望ましい。使用している研究室の数と、取引成立率には一定の相関がみられた。特に洗浄や中和に使われる有機溶媒や酸アルカリはよく引き取られた。また、未開封であることは有利な条件であった。
ISSN:1884-4375
2186-3725
DOI:10.11162/daikankyo.1.2_25