分岐型ノニルフェノール異性体のGC/MS分析法の検討

ノニルフェノール(NP)は、生物への影響が懸念される代表的な環境化学物質ある。GC/MS分析条件を検討し、分離カラムとしてHP-5MSを用いて分岐型NP異性体ピークを良好に分離することができた。さらに選択イオン検出法により、6フラグメントイオン(質量数107、121、135、149、163、220)を活用することで、定量下限値0.13-0.8 ng/Lと高感度なNP異性体18種の定量分析法を確立した。本法で下水処理場の流入水、放流水中の分岐型NP 異性体を定性したところ、流入水で17種、放流水で11種のNP異性体が検出された。これら分岐型NP異性体は、下水処理施設でNP総量として90%以上除去...

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Published in環境と安全 Vol. 2; no. 1; pp. 1_31 - 1_37
Main Authors 有薗, 幸司, 古賀, 実, 川上, 茂樹, 内山, 武人, 井口, 綾子, 片瀬, 隆雄, 吉, 赫哲, 篠原, 亮太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 大学等環境安全協議会 2011
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ISSN1884-4375
2186-3725
DOI10.11162/daikankyo.2.1_31

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Summary:ノニルフェノール(NP)は、生物への影響が懸念される代表的な環境化学物質ある。GC/MS分析条件を検討し、分離カラムとしてHP-5MSを用いて分岐型NP異性体ピークを良好に分離することができた。さらに選択イオン検出法により、6フラグメントイオン(質量数107、121、135、149、163、220)を活用することで、定量下限値0.13-0.8 ng/Lと高感度なNP異性体18種の定量分析法を確立した。本法で下水処理場の流入水、放流水中の分岐型NP 異性体を定性したところ、流入水で17種、放流水で11種のNP異性体が検出された。これら分岐型NP異性体は、下水処理施設でNP総量として90%以上除去されることが示唆された。
ISSN:1884-4375
2186-3725
DOI:10.11162/daikankyo.2.1_31