ポリ塩化ビニルの気体透過性およびナフタリンの放散性に及ぼすガラスフレークの影響

ポリ塩化ビニル (PVC) の気体透過性およびナフタリンを含むPVCからの同剤の放散性に及ぼすガラスフレーク (GF) めバリヤー効果を調べた. この効果はGFを2.5~5.0vol%充てんすることにより減少した. X線回折やIRの測定から熱圧処理によってPVC中に微結晶構造の生成が示唆されたが, 上記の効果は微結晶の生成と相反するものである. これは接着不十分なために, PVCとGFの界面にすき間や空孔が生じたためと思われる. GF含量が5.0vol%をこえると透過性, 放散性ともに減少した. 熱重量分析の放散データからナフタリンの見掛けの拡散係数が計算された. この複合体から温度制御により...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in高分子論文集 Vol. 38; no. 9; pp. 611 - 614
Main Authors 東出, 福司, 大村, 幸雄, 野沢, 靖夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 高分子学会 1981
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:ポリ塩化ビニル (PVC) の気体透過性およびナフタリンを含むPVCからの同剤の放散性に及ぼすガラスフレーク (GF) めバリヤー効果を調べた. この効果はGFを2.5~5.0vol%充てんすることにより減少した. X線回折やIRの測定から熱圧処理によってPVC中に微結晶構造の生成が示唆されたが, 上記の効果は微結晶の生成と相反するものである. これは接着不十分なために, PVCとGFの界面にすき間や空孔が生じたためと思われる. GF含量が5.0vol%をこえると透過性, 放散性ともに減少した. 熱重量分析の放散データからナフタリンの見掛けの拡散係数が計算された. この複合体から温度制御により問けつ放散系の可能性が考えられる.
ISSN:0386-2186
1881-5685
DOI:10.1295/koron.38.611