当院における電子医薬品集更新に関する取り組み
【緒言】当院は、オーダリングシステム上で利用可能な、電子医薬品集にリンクした添付文書参照システムを構築し運用している。添付文書は医薬品を安全に使用する上で必要な情報源であるが、その改訂は頻回にわたるためできるだけ早期に更新する必要がある。そこで今回我々は、更新作業の現状把握と見直しを行ったので報告する。 【方法】平成21年1月~平成22年12月の2年間に改訂があった添付文書と電子医薬品集の更新日について調査を行った。また、各製薬会社に添付文書のPDFファイル提供について依頼文書を作成し、提供に関するアンケートを行った。そして、医薬品集の更新を月2回から週2回ヘと電子医薬品集サーバー端末の設定を...
Saved in:
Published in | 日本農村医学会学術総会抄録集 p. 85 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本農村医学会
2011
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 【緒言】当院は、オーダリングシステム上で利用可能な、電子医薬品集にリンクした添付文書参照システムを構築し運用している。添付文書は医薬品を安全に使用する上で必要な情報源であるが、その改訂は頻回にわたるためできるだけ早期に更新する必要がある。そこで今回我々は、更新作業の現状把握と見直しを行ったので報告する。 【方法】平成21年1月~平成22年12月の2年間に改訂があった添付文書と電子医薬品集の更新日について調査を行った。また、各製薬会社に添付文書のPDFファイル提供について依頼文書を作成し、提供に関するアンケートを行った。そして、医薬品集の更新を月2回から週2回ヘと電子医薬品集サーバー端末の設定を変更し、また、手動での更新からスケジューラによる自動更新とした。 【結果】当院採用1,474品目のうち、1,167品目が期間内に改訂され、改訂後、院内のシステムに反映するまでには平均で68日かかっていた。また、アンケート調査では、ほとんどの製薬会社が添付文書のPDFファイルを提供することが可能との結果であったが、その提出時期は改訂後すぐに可能から30日以内に可能と様々であった。そして、院内電子医薬品集の更新は、情報入手から最長でも4日以内に更新可能になった。 【考察】平成19年から電子医薬品集を構築・運用をしていたが、システムが軌道に乗りようやくシステムの見直しや更新時期の検討を行うことができた。電子医薬品集は、製本された医薬品集と比較すれば更新する頻度が高いといえるが、院内の医療従事者が、必要な時に、最新の情報を閲覧できる環境を整えることに大きな意義があると考えている。院内で採用されている医薬品の種類は非常に多く、これら全ての医薬品情報の改訂をすぐに把握することは困難であるが、少しでも早く院内での情報提供を実施していくことが薬剤師の責務といえる。 |
---|---|
Bibliography: | 1C-6 |
ISSN: | 1880-1749 1880-1730 |
DOI: | 10.14879/nnigss.60.0.85.0 |