早期胃癌328例の臨床病理学的検討

1970年1月から1984年12月までの15年間に経験した328例の早期胃癌切除例につき検討した.m癌142例 (43.3%), sm癌186例 (56.7%) であり, 占拠部位ではAまたはMが大半で, 肉眼型ではIIcが, 組織型ではtub2が多かった.リンパ節転移は217例で検討し, m癌でn (-) 97.8%, n1 (+) 2.2%で, sm癌でn (-) 78.0%, n1 (+) 17.3%, n2 (+) 3.2%, n3 (+) 0.8%, n4 (+) 0.8%であった.全体の累積粗生存率では, 5年生存率83.6%, 10年生存率78.3%であったが, 死亡例51例のう...

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Published in日本消化器外科学会雑誌 Vol. 19; no. 9; pp. 1925 - 1929
Main Authors 松下, 昌裕, 蜂須賀, 喜多男, 山口, 晃弘, 磯谷, 正敏, 深田, 伸二, 石橋, 宏之, 加藤, 純爾, 神田, 裕, 小田, 高司, 河村, 健雄, 原川, 伊寿
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器外科学会 1986
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Summary:1970年1月から1984年12月までの15年間に経験した328例の早期胃癌切除例につき検討した.m癌142例 (43.3%), sm癌186例 (56.7%) であり, 占拠部位ではAまたはMが大半で, 肉眼型ではIIcが, 組織型ではtub2が多かった.リンパ節転移は217例で検討し, m癌でn (-) 97.8%, n1 (+) 2.2%で, sm癌でn (-) 78.0%, n1 (+) 17.3%, n2 (+) 3.2%, n3 (+) 0.8%, n4 (+) 0.8%であった.全体の累積粗生存率では, 5年生存率83.6%, 10年生存率78.3%であったが, 死亡例51例のうち他病院32例を死亡時に消息不明となったとすると, 5年生存率94.0%, 10年生存率89.0%であった.深達度別では生存率に有意な差はなかったが, リンパ節転移別では, n2 (+) 以上は有意に生存率が低かった.
ISSN:0386-9768
1348-9372
DOI:10.5833/jjgs.19.1925