Sirolimus-eluting stent留置後3年目のフォローカテーテルの際, ステント内に血栓が認められた1症例

• Published in: 心臓 Vol. 42; no. 10; pp. 1314 - 1318
• Main Authors: 三村, 麻郎, 塩出, 宣雄, 城田, 欣也, 角田, 郁代, 加藤, 康子, 藤原, 舞
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 公益財団法人 日本心臓財団 2010
• Subjects: drug eluting stent; late thrombosis; sirolimus-eluting stent
• ISSN: 0586-4488; 2186-3016
• DOI: 10.11281/shinzo.42.1314

症例は62歳, 男性. 2005年5月下旬, 狭心症の診断にて#2 90％に対して, sirolimus-eluting stent(SES)を留置した. 治療後6カ月, 12カ月のフォローカテーテルの経過は良好であった. 2008年11月中旬に, SES留置後3年目のフォローカテーテル目的に入院となった. 入院時に狭心症状は認めず, アスピリン, チクロピジンは継続していた. 冠動脈造影にて, #2のSES留置部位に血栓様陰影を認め, 翌日, 光干渉断層法(optical coherence tomography; OCT)で確認したところ, 血栓像あり. 引き続き血栓吸引施行し, 血栓様陰影は改善した. アスピリン, チクロピジンに加えてシロスタゾールを追加処方した. SES治療後3年目のフォローカテーテルの際に, 偶然にステント内に血栓が認められた症例を経験したため, 報告する.