急性大動脈解離後の大動脈外膜の張力と伸びに関する研究

要 旨:急性大動脈解離の大動脈外膜強度を切離直後に実測した。【対象と方法】手術時に切除された大動脈外膜をその場で矩形に形成し,張力計にて,大動脈の円周方向に断裂するまで引き伸ばし,伸び-張力関係を計測した。【結果】11例18検体を調べた。断裂するまでの伸びは4.2±1.1 mm/cm長で,最大張力は10.2±4.9 N/cm幅であった。【考察】大動脈外壁は弾性体であるが,自然長の140%以上の急激な伸展には耐えられない可能性が示唆された。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in脈管学 Vol. 53; no. June; pp. 77 - 81
Main Authors 秋本, 剛秀, 北野, 満, 寺西, 宏王, 工藤, 雅文, 松浦, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脈管学会 10.06.2013
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:要 旨:急性大動脈解離の大動脈外膜強度を切離直後に実測した。【対象と方法】手術時に切除された大動脈外膜をその場で矩形に形成し,張力計にて,大動脈の円周方向に断裂するまで引き伸ばし,伸び-張力関係を計測した。【結果】11例18検体を調べた。断裂するまでの伸びは4.2±1.1 mm/cm長で,最大張力は10.2±4.9 N/cm幅であった。【考察】大動脈外壁は弾性体であるが,自然長の140%以上の急激な伸展には耐えられない可能性が示唆された。
ISSN:0387-1126
1880-8840
DOI:10.7133/jca.13-00006