皮膚ノカルジア症の一例

49歳、女、保育士。特に自覚する外傷の既往はない。2006年4月頃から左膝部に腫瘤が出現し徐々に拡大、表面に膿疱を認めるようになったため、11月に当科を受診した。初診時、左膝中央に表面に膿疱・痂皮が付着する径約60mm大の硬結を認めた。皮膚生検では、真皮全層に好中球主体の膿瘍が形成されており、グラム染色にて菌体を認めた。培養からNocardia brasiliensisが同定されたため、限局型皮膚ノカルジア症と診断した。塩酸ミノサイクリンを5ヶ月間内服したところ、腫瘤の縮小は認めたが完治にいたらなかった。そのため外科的治療も考慮しつつレボフロキサシン内服に変更し治療を継続している。...

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Published inProgram and Abstracts of Annual Meeting of the Japanese Society for Medical Mycology Vol. 51; p. 106
Main Authors 小室, 陽子, 池谷, 田鶴子, 池田, 志斈
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医真菌学会 2007
The Japanese Society for Medical Mycology
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ISSN0916-4804
DOI10.11534/jsmm.51.0.106.0

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Summary:49歳、女、保育士。特に自覚する外傷の既往はない。2006年4月頃から左膝部に腫瘤が出現し徐々に拡大、表面に膿疱を認めるようになったため、11月に当科を受診した。初診時、左膝中央に表面に膿疱・痂皮が付着する径約60mm大の硬結を認めた。皮膚生検では、真皮全層に好中球主体の膿瘍が形成されており、グラム染色にて菌体を認めた。培養からNocardia brasiliensisが同定されたため、限局型皮膚ノカルジア症と診断した。塩酸ミノサイクリンを5ヶ月間内服したところ、腫瘤の縮小は認めたが完治にいたらなかった。そのため外科的治療も考慮しつつレボフロキサシン内服に変更し治療を継続している。
Bibliography:P-76
ISSN:0916-4804
DOI:10.11534/jsmm.51.0.106.0