マウス線維芽細胞培養実験による導電性高分子の生体親和性

本研究の目的は,ポリピロール(PPy)やポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)のような導電性高分子を用いて生体との親和性が高い神経刺激電極を作製することである.ここでは,マウスの線維芽細胞や筋芽細胞を用いた生体親和性の評価を行った.ポリピロール膜やポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)膜上に細胞を培養した結果,培養細胞は突起を伸展して成長し 1 週間以上にわたって生存した.これらの実験結果は,PPy や PEDOT のような導電性高分子が,高い生体親和性を持ち,神経刺激電極に利用できることが示唆された....

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Published in高分子論文集 Vol. 67; no. 10; pp. 590 - 595
Main Authors 小野田, 光宣, 阿部, 弥生, 多田, 和也, 川北, 悠介, 藤里, 俊哉, 宇戸, 禎仁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 高分子学会 2010
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Summary:本研究の目的は,ポリピロール(PPy)やポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)のような導電性高分子を用いて生体との親和性が高い神経刺激電極を作製することである.ここでは,マウスの線維芽細胞や筋芽細胞を用いた生体親和性の評価を行った.ポリピロール膜やポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)膜上に細胞を培養した結果,培養細胞は突起を伸展して成長し 1 週間以上にわたって生存した.これらの実験結果は,PPy や PEDOT のような導電性高分子が,高い生体親和性を持ち,神経刺激電極に利用できることが示唆された.
ISSN:0386-2186
1881-5685
DOI:10.1295/koron.67.590