自然景観における好ましさの評価構造に関する研究

自然景観において眺望景観を人々がどのようにして好ましく感じているかを明らかにした。まず, 今までの研究成果である形容詞対を用いた評価実験結果を, 因子分析と多次元尺度法で解析した。その結果, 自然景観における「好ましさ」の評価構造は3階層に区分され, 各階層別に評価項目を抽出することができた。 次に, 階層分析により評価項目の重要度が明らかとなった。この結果では, 「美しさ」と「自然性」が感じられ「景観要素の構図が良く」, 「水が存在」する景観は「好ましい」評価を得ることがわかった。また, これらの評価構造と重要度を用いた評価予測式により, 7種類の眺望景観の評価値を求めた。この結果と形容詞対...

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Published inランドスケープ研究 Vol. 58; no. 5; pp. 177 - 180
Main Authors 児島, 隆政, 古谷, 勝則, 油井, 正昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本造園学会 31.03.1995
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Summary:自然景観において眺望景観を人々がどのようにして好ましく感じているかを明らかにした。まず, 今までの研究成果である形容詞対を用いた評価実験結果を, 因子分析と多次元尺度法で解析した。その結果, 自然景観における「好ましさ」の評価構造は3階層に区分され, 各階層別に評価項目を抽出することができた。 次に, 階層分析により評価項目の重要度が明らかとなった。この結果では, 「美しさ」と「自然性」が感じられ「景観要素の構図が良く」, 「水が存在」する景観は「好ましい」評価を得ることがわかった。また, これらの評価構造と重要度を用いた評価予測式により, 7種類の眺望景観の評価値を求めた。この結果と形容詞対を用いた評価実験より得られた「好ましさ」の値を比較することにより, 評価予測式の有用性が明らかとなった。
ISSN:1340-8984
1348-4559
DOI:10.5632/jila.58.5_177