阪神・淡路大震災後の市街地更新に伴う宅地内の緑の変化に関する調査研究

阪神・淡路大震災の被災地における震災後の市街地更新に伴う宅地内の緑の変化状況の把握を目的として, 市街地更新が進んだ白地地域を調査対象地として, 戸建住宅の庭の更新状況と庭の緑の現状との関係を探った。その結果, 更新した住宅では, 更新がなかった住宅に比べて, 緑の数が全体的に少なく, みどりでは木本から草本への移行が見られた。また, 従来より親しまれてきた植物が少なく近年導入された外来植物が多いことが明らかとなった。これらは急速な住宅更新に伴って庭面積が縮小されたためと考えられる。従って, 今後白地地域においては, 緑の量と地域性, 歴史性を持った樹種の保有に向けて, 対策が求められる。...

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Bibliographic Details
Published inランドスケープ研究 Vol. 62; no. 5; pp. 781 - 784
Main Authors 山田, 真紀子, 中瀬, 勲
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本造園学会 30.03.1999
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ISSN1340-8984
1348-4559
DOI10.5632/jila.62.781

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Summary:阪神・淡路大震災の被災地における震災後の市街地更新に伴う宅地内の緑の変化状況の把握を目的として, 市街地更新が進んだ白地地域を調査対象地として, 戸建住宅の庭の更新状況と庭の緑の現状との関係を探った。その結果, 更新した住宅では, 更新がなかった住宅に比べて, 緑の数が全体的に少なく, みどりでは木本から草本への移行が見られた。また, 従来より親しまれてきた植物が少なく近年導入された外来植物が多いことが明らかとなった。これらは急速な住宅更新に伴って庭面積が縮小されたためと考えられる。従って, 今後白地地域においては, 緑の量と地域性, 歴史性を持った樹種の保有に向けて, 対策が求められる。
ISSN:1340-8984
1348-4559
DOI:10.5632/jila.62.781