胆囊印環細胞癌の1切除例と本邦報告例の追跡調査結果

症例は81歳の女性で,5年前に胆囊内に径6 mmのポリープを指摘されていた.サイズの変化は認めておらず経過観察されていたが,2010年3月の腹部超音波検査にて10 mm大と増大を認めたため,胆囊癌疑いの診断にて入院となった.開腹下全層胆囊摘出術およびD1リンパ節郭清術を施行した結果,病理組織学的診断にて漿膜下層までの浸潤を伴う印環細胞癌であった.術後32か月の現在,無再発生存中である.胆囊原発印環細胞癌はまれであり,本邦での切除報告例は検索しえたかぎりで18例に過ぎない.自験例を加えた本邦報告19例の集計・追跡調査を行い,文献的考察を加えて報告する....

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Published in日本消化器外科学会雑誌 Vol. 47; no. 2; pp. 116 - 122
Main Authors 高台, 真太郎, 山添, 定明, 清水, 貞利, 金澤, 景繁, 塚本, 忠司, 大平, 豪
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器外科学会 2014
Subjects
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ISSN0386-9768
1348-9372
DOI10.5833/jjgs.2013.0051

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Summary:症例は81歳の女性で,5年前に胆囊内に径6 mmのポリープを指摘されていた.サイズの変化は認めておらず経過観察されていたが,2010年3月の腹部超音波検査にて10 mm大と増大を認めたため,胆囊癌疑いの診断にて入院となった.開腹下全層胆囊摘出術およびD1リンパ節郭清術を施行した結果,病理組織学的診断にて漿膜下層までの浸潤を伴う印環細胞癌であった.術後32か月の現在,無再発生存中である.胆囊原発印環細胞癌はまれであり,本邦での切除報告例は検索しえたかぎりで18例に過ぎない.自験例を加えた本邦報告19例の集計・追跡調査を行い,文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0386-9768
1348-9372
DOI:10.5833/jjgs.2013.0051