運動失調を伴うテント下脳卒中患者の機能改善に認知機能障害が及ぼす影響について

【目的】運動失調を伴うテント下脳卒中患者の機能改善に認知機能障害の有無が影響するかを検討した。【方法】認知機能正常群20名と低下群37名の2群に分けた。基本情報の比較は対応のないt検定,χ 2検定を実施した。各機能の比較は,反復測定二元配置分散分析を実施した。交互作用が有意であった項目は,事後検定として対応のあるt検定を実施した。【結果】基本情報は,入院時Mini-Mental State Examination JapaneseとTrunk Control Test以外に有意差を認めず,反復測定二元配置分散分析の結果,正常群はTCT以外に期間における主効果が観察された。低下群は,全てに期間に...

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Published in理学療法 - 臨床・研究・教育 Vol. 32; no. 1; pp. 34 - 39
Main Authors 山崎, 雄一郎, 佐藤, 博文, 大熊, 克信, 丸木, 秀行, 高石, 真二郎, 小林, 陽平, 上島, 在泰
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 埼玉県理学療法士会 2025
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ISSN1880-893X
1880-8948
DOI10.11350/ptcse.32.34

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Summary:【目的】運動失調を伴うテント下脳卒中患者の機能改善に認知機能障害の有無が影響するかを検討した。【方法】認知機能正常群20名と低下群37名の2群に分けた。基本情報の比較は対応のないt検定,χ 2検定を実施した。各機能の比較は,反復測定二元配置分散分析を実施した。交互作用が有意であった項目は,事後検定として対応のあるt検定を実施した。【結果】基本情報は,入院時Mini-Mental State Examination JapaneseとTrunk Control Test以外に有意差を認めず,反復測定二元配置分散分析の結果,正常群はTCT以外に期間における主効果が観察された。低下群は,全てに期間における主効果が観察された。交互作用はTCTのみ認めた。【結論】運動失調を伴うテント下脳卒中患者は,運動機能や生活機能が認知機能障害の有無に関わらず,改善することが明らかとなった。
ISSN:1880-893X
1880-8948
DOI:10.11350/ptcse.32.34