透過型電子顕微鏡を用いた磁気スキルミオンの構造と外場応答の分析

磁気スキルミオンは結晶の対称性の破れなどによって誘起されるナノスケールの磁気渦構造であり,スピントロニクスなどへの活用が期待されている.応用に向けてはその構造や外場に対する応答を理解し,制御法を開拓することが重要である.ローレンツ透過型電子顕微鏡法はスキルミオンを直接実空間で観測できる強力な手法であり,透過型電子顕微鏡を用いたその他の観察手法や分析手法と合わせて磁気スキルミオンの研究において重要な役割を果たしてきた.本稿では磁気スキルミオンの構造と外場応答を調べるため,磁気構造観察や試料分析に透過型電子顕微鏡の各種手法や画像解析を適用した研究について紹介する....

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Bibliographic Details
Published in顕微鏡 Vol. 55; no. 1; pp. 23 - 30
Main Authors 柴田, 基洋, 金澤, 直也, 有馬, 孝尚, 于, 秀珍, 十倉, 好紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本顕微鏡学会 30.04.2020
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ISSN1349-0958
2434-2386
DOI10.11410/kenbikyo.55.1_23

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Summary:磁気スキルミオンは結晶の対称性の破れなどによって誘起されるナノスケールの磁気渦構造であり,スピントロニクスなどへの活用が期待されている.応用に向けてはその構造や外場に対する応答を理解し,制御法を開拓することが重要である.ローレンツ透過型電子顕微鏡法はスキルミオンを直接実空間で観測できる強力な手法であり,透過型電子顕微鏡を用いたその他の観察手法や分析手法と合わせて磁気スキルミオンの研究において重要な役割を果たしてきた.本稿では磁気スキルミオンの構造と外場応答を調べるため,磁気構造観察や試料分析に透過型電子顕微鏡の各種手法や画像解析を適用した研究について紹介する.
ISSN:1349-0958
2434-2386
DOI:10.11410/kenbikyo.55.1_23