カーディナリティ制約行列分解因子分析の斜交解への拡張

従来の共通因子と独自因子に確率分布を仮定する潜在変数モデルに取って代わるモデルとして, 行列分解モデルが開発された (例えば, Unkel & Trendafilov, 2010a; Adachi & Trendafilov, 2018). その枠組みの中で, Adachi & Trendafilov (2015) により, 事前に指定した個数の因子負荷量が0となるように負荷行列を推定するカーディナリティ制約因子分析が提案されたが, この方法では, 因子の直交性が仮定されており, 共通因子同士が相関するモデルの推定は不可能である. そこで本研究では, 共通因子得点行列の...

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Published in計算機統計学 Vol. 34; no. 1; pp. 5 - 22
Main Author 伊藤, 真道
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本計算機統計学会 2021
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ISSN0914-8930
2189-9789
DOI10.20551/jscswabun.34.1_5

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Summary:従来の共通因子と独自因子に確率分布を仮定する潜在変数モデルに取って代わるモデルとして, 行列分解モデルが開発された (例えば, Unkel & Trendafilov, 2010a; Adachi & Trendafilov, 2018). その枠組みの中で, Adachi & Trendafilov (2015) により, 事前に指定した個数の因子負荷量が0となるように負荷行列を推定するカーディナリティ制約因子分析が提案されたが, この方法では, 因子の直交性が仮定されており, 共通因子同士が相関するモデルの推定は不可能である. そこで本研究では, 共通因子得点行列の再表現により, Adachi & Trendafilov (2015) の直交モデルに基づくカーディナリティ制約因子分析モデルを拡張し, 直交解だけでなく, 因子間相関の存在を考慮した斜交解をも推定できるよう再定式化した.
ISSN:0914-8930
2189-9789
DOI:10.20551/jscswabun.34.1_5