聴覚障害児用リーディングスパンテストの試作

本研究は、聴覚障害児を対象としたリーディングスパンテスト作成を目的とした。試作したテストを小学1年生から6年生61人に実施し、本テストの個人別得点やターゲット語の正再生率および信頼性を検討した。その結果、以下の結果が得られた。小学1、2年生群では、信頼性を示す値が十分ではなく、また正再生率が低いターゲット語が多かった。小学3、4年生群は、信頼性を示す値は十分に高かったが、正再生率が低いターゲット語も抽出された。小学5、6年生群は、信頼性が確認され、また正再生率が低いターゲット語はなかった。以上のことから、本研究で試作した聴覚障害児用リーディングスパンテストは、小学5、6年生の聴覚障害児を対象と...

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Published in特殊教育学研究 Vol. 50; no. 3; pp. 227 - 234
Main Authors 長南, 浩人, 澤, 隆史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本特殊教育学会 2012
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Summary:本研究は、聴覚障害児を対象としたリーディングスパンテスト作成を目的とした。試作したテストを小学1年生から6年生61人に実施し、本テストの個人別得点やターゲット語の正再生率および信頼性を検討した。その結果、以下の結果が得られた。小学1、2年生群では、信頼性を示す値が十分ではなく、また正再生率が低いターゲット語が多かった。小学3、4年生群は、信頼性を示す値は十分に高かったが、正再生率が低いターゲット語も抽出された。小学5、6年生群は、信頼性が確認され、また正再生率が低いターゲット語はなかった。以上のことから、本研究で試作した聴覚障害児用リーディングスパンテストは、小学5、6年生の聴覚障害児を対象とした場合、適切性を有するものと考えられた。
ISSN:0387-3374
2186-5132
DOI:10.6033/tokkyou.50.227