COVID-19を契機に後天性血栓性血小板減少性紫斑病を発症した1例

35歳,女性.COVID-19発症後に血尿と紫斑が出現した.溶血性貧血を伴う著明な血小板減少から後天性血栓性血小板減少性紫斑病(aTTP)を疑い血漿交換とステロイド療法を開始した.ADAMTS13活性低下とADAMTS13インヒビター陽性からaTTPと診断したが,難治性であり寛解に至るまでにリツキシマブの投与と25回の血漿交換を必要とした.COVID-19発症後の血小板減少症ではaTTPも考慮し,疑われる際は迅速に血漿交換を開始し適切な免疫抑制療法を行うことが重要である....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 113; no. 6; pp. 972 - 979
Main Authors 足尾, 慶次, 田中, 翔一郎, 遠藤, 信英, 寺嶋, 高史, 玉井, 宏史, 戸出, 健斗, 野嵜, 智也, 塩沢, 昌大, 清水, 瞭, 横井, 順平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.06.2024
Subjects
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.113.972

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Summary:35歳,女性.COVID-19発症後に血尿と紫斑が出現した.溶血性貧血を伴う著明な血小板減少から後天性血栓性血小板減少性紫斑病(aTTP)を疑い血漿交換とステロイド療法を開始した.ADAMTS13活性低下とADAMTS13インヒビター陽性からaTTPと診断したが,難治性であり寛解に至るまでにリツキシマブの投与と25回の血漿交換を必要とした.COVID-19発症後の血小板減少症ではaTTPも考慮し,疑われる際は迅速に血漿交換を開始し適切な免疫抑制療法を行うことが重要である.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.113.972