巨大被膜下血腫に対して, TAEを要した肝損傷の女児の一例

バイタルサイン安定で造影CT上活動性出血を認めない肝損傷は出血に対する戦略として非手術療法 (NOM) を選択する. NOMとした入院翌日に被膜下血腫が破綻し循環動態が不安定になったため肝動脈末梢の仮性動脈瘤に対してTAE (transcatheter arterial embolization) を要し受傷9日目のCTでも前回と異なる部位に仮性動脈瘤を認め再度TAEを要した小児例を経験した. 小児のI型肝損傷はCTで血管外漏出像を認めなくても積極的に血管造影で評価することが必要かもしれない....

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Published in日本外傷学会雑誌 Vol. 35; no. 1; pp. 12 - 15
Main Authors 今本, 俊郎, 福島, 亮介, 高見, 尚平, 川島, 寛, 細川, 崇洋, 小熊, 栄二, 植田, 育也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本外傷学会 20.01.2021
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Summary:バイタルサイン安定で造影CT上活動性出血を認めない肝損傷は出血に対する戦略として非手術療法 (NOM) を選択する. NOMとした入院翌日に被膜下血腫が破綻し循環動態が不安定になったため肝動脈末梢の仮性動脈瘤に対してTAE (transcatheter arterial embolization) を要し受傷9日目のCTでも前回と異なる部位に仮性動脈瘤を認め再度TAEを要した小児例を経験した. 小児のI型肝損傷はCTで血管外漏出像を認めなくても積極的に血管造影で評価することが必要かもしれない.
ISSN:1340-6264
2188-0190
DOI:10.11382/jjast.35.1_03