当院における妊産婦の下肢深部静脈血栓症15例の検討

10年間で,深部静脈血栓症(DVT)を発症した妊産婦は15例だった。観察期間中に,4例でDVTが再発し,いずれも抗凝固療法は行っておらず,うち1例は産褥期,2例は再妊娠期間であった。下大静脈フィルター(IVC-F)は6例に留置し,回収可能型IVC-Fは回収試みた3例中2例で抜去困難であった。妊産婦DVT症例では,妊娠・産褥期の抗凝固療法を行い,一時留置型IVC-Fの選択が望ましいと考えられた。...

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Published in脈管学 Vol. 60; no. 11; pp. 205 - 213
Main Authors 松川, 舞, 鈴木, 龍介, 平山, 亮, 坂口, 健, 上木原, 健太, 浦下, 周一, 宮本, 智也, 小島, 丈典, 和田, 健史, 中島, 昌道
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脈管学会 10.11.2020
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Summary:10年間で,深部静脈血栓症(DVT)を発症した妊産婦は15例だった。観察期間中に,4例でDVTが再発し,いずれも抗凝固療法は行っておらず,うち1例は産褥期,2例は再妊娠期間であった。下大静脈フィルター(IVC-F)は6例に留置し,回収可能型IVC-Fは回収試みた3例中2例で抜去困難であった。妊産婦DVT症例では,妊娠・産褥期の抗凝固療法を行い,一時留置型IVC-Fの選択が望ましいと考えられた。
ISSN:0387-1126
1880-8840
DOI:10.7133/jca.20-00029