肺炎球菌結合型ワクチン非含有の血清型24Bによる侵襲性肺炎球菌感染症の一女児例
沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(13-valent pneumococcal conjugate vaccine:PCV13)を接種していたが血液培養から肺炎球菌が検出された1歳の女児を経験した.検出された菌株はPCV13非含有型の24B型と判明した.本邦では2010年に沈降7価肺炎球菌結合型ワクチン(7-valent pneumococcal conjugate vaccine:PCV7)が導入され,5歳未満の侵襲性肺炎球菌感染症(invasive pneumococcal disease:IPD)の総数は減少した.2013年にPCV13が導入されてから5歳未満のIPDの総数は増加しており...
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Published in | 日本プライマリ・ケア連合学会誌 Vol. 44; no. 2; pp. 81 - 84 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
20.06.2021
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Subjects | |
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ISSN | 2185-2928 2187-2791 |
DOI | 10.14442/generalist.44.81 |
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Summary: | 沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(13-valent pneumococcal conjugate vaccine:PCV13)を接種していたが血液培養から肺炎球菌が検出された1歳の女児を経験した.検出された菌株はPCV13非含有型の24B型と判明した.本邦では2010年に沈降7価肺炎球菌結合型ワクチン(7-valent pneumococcal conjugate vaccine:PCV7)が導入され,5歳未満の侵襲性肺炎球菌感染症(invasive pneumococcal disease:IPD)の総数は減少した.2013年にPCV13が導入されてから5歳未満のIPDの総数は増加しており,原因としてPCV13非含有型のIPDが増えていることが考えられる.ワクチン接種によってもIPDを完全には予防できず,PCV13非含有の血清型によるIPDの発症に注意が必要である. |
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ISSN: | 2185-2928 2187-2791 |
DOI: | 10.14442/generalist.44.81 |