バルプロ酸ナトリウムに起因する重症急性膵炎の1例

バルプロ酸ナトリウムは抗てんかん薬として多用される薬剤であり, その副作用も多岐にわたる。今回われわれはバルプロ酸ナトリウム投与中に腹痛・発熱を主訴として受診し, 重症急性膵炎の診断に至った1例を経験した。副作用として膵炎の頻度は多くないものの, 壊死性膵炎や死亡例の報告もあり, 早期診断と治療が求められる。バルプロ酸ナトリウム投与症例において, 腹痛や発熱をきたした場合, 急性膵炎の可能性を念頭において診療にあたる必要がある。...

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Published in日本救急医学会関東地方会雑誌 Vol. 41; no. 4; pp. 493 - 495
Main Authors 前島, 璃子, 大元, 文香, 金谷, 貴大, 溝渕, 大騎, 石井, 浩統, 恩田, 秀賢, 増野, 智彦, 小笠原, 智子, 新井, 正徳, 辻井, 厚子, 布施, 明, 横田, 裕行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本救急医学会関東地方会 28.12.2020
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Summary:バルプロ酸ナトリウムは抗てんかん薬として多用される薬剤であり, その副作用も多岐にわたる。今回われわれはバルプロ酸ナトリウム投与中に腹痛・発熱を主訴として受診し, 重症急性膵炎の診断に至った1例を経験した。副作用として膵炎の頻度は多くないものの, 壊死性膵炎や死亡例の報告もあり, 早期診断と治療が求められる。バルプロ酸ナトリウム投与症例において, 腹痛や発熱をきたした場合, 急性膵炎の可能性を念頭において診療にあたる必要がある。
ISSN:0287-301X
2434-2580
DOI:10.24697/jaamkanto.41.4_493