ヒドロモルフォン持続皮下投与タイトレーション法のがん疼痛に対する効果と安全性に関する後方視的研究

【目的】ヒドロモルフォン持続皮下投与法によるタイトレーション(以下,本法)の有効性と安全性を検討した.【方法】2020年2月から2021年10月まで,中等度から高度のがん疼痛に対して本法を適応した症例を後方視的に解析した.【結果】計37例中,オピオイド・ナイーブは1例(2.7%).タイトレーション開始時,完了時のヒドロモルフォン投与量は各1.92 mg/日,2.40 mg/日(いずれも中央値),3日以内のタイトレーション完了は33例(89%).著効(Numerical Rating Scale [NRS]≥66%改善)は33例(89%),有効(NRS≥33%改善)は3例(8.1%),無効(NR...

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Published inPalliative Care Research Vol. 17; no. 2; pp. 43 - 49
Main Authors 坂口, 達馬, 梶山, 徹, 三宅, 麻文, 片山, 俊郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本緩和医療学会 2022
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Summary:【目的】ヒドロモルフォン持続皮下投与法によるタイトレーション(以下,本法)の有効性と安全性を検討した.【方法】2020年2月から2021年10月まで,中等度から高度のがん疼痛に対して本法を適応した症例を後方視的に解析した.【結果】計37例中,オピオイド・ナイーブは1例(2.7%).タイトレーション開始時,完了時のヒドロモルフォン投与量は各1.92 mg/日,2.40 mg/日(いずれも中央値),3日以内のタイトレーション完了は33例(89%).著効(Numerical Rating Scale [NRS]≥66%改善)は33例(89%),有効(NRS≥33%改善)は3例(8.1%),無効(NRS<33%改善)は1例(2.7%)であった.有害事象は眠気が3例(8.1%),血圧低下が1例(2.7%)であった.【考察】本法は簡便かつ安全で,中程度から高度のがん疼痛に迅速かつ効果的な鎮痛が得られた.
ISSN:1880-5302
DOI:10.2512/jspm.17.43