眼瞼型脂腺癌リンパ節転移症例の治療成績の検討
2010-2023年に当院で治療した眼瞼型脂腺癌54例中,耳下腺および頸部リンパ節転移を認めた13症例(24%)を対象として,治療成績を検討した。耳下腺リンパ節転移は10例(77%),郭清野内再発を4例に認め,術後照射未施行群/施行群が3/1例であった。2年疾患特異的生存率は59%であった。本検討から頸部リンパ節転移を認めた場合,耳下腺リンパ節郭清併施の必要性が示唆された。郭清野内再発は領域制御を担う頭頸部外科としては不満の残る結果で,更なる領域制御率の向上には耳下腺を含む頸部へ術後放射線治療を積極的に検討すべきと考えた。遠隔転移後の薬物療法は確立されておらず,新たな治療法開発が課題である。...
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Published in | 頭頸部外科 Vol. 34; no. 3; pp. 247 - 252 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
2025
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1349-581X 1884-474X |
DOI | 10.5106/jjshns.34.247 |
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Summary: | 2010-2023年に当院で治療した眼瞼型脂腺癌54例中,耳下腺および頸部リンパ節転移を認めた13症例(24%)を対象として,治療成績を検討した。耳下腺リンパ節転移は10例(77%),郭清野内再発を4例に認め,術後照射未施行群/施行群が3/1例であった。2年疾患特異的生存率は59%であった。本検討から頸部リンパ節転移を認めた場合,耳下腺リンパ節郭清併施の必要性が示唆された。郭清野内再発は領域制御を担う頭頸部外科としては不満の残る結果で,更なる領域制御率の向上には耳下腺を含む頸部へ術後放射線治療を積極的に検討すべきと考えた。遠隔転移後の薬物療法は確立されておらず,新たな治療法開発が課題である。 |
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ISSN: | 1349-581X 1884-474X |
DOI: | 10.5106/jjshns.34.247 |