抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎に伴う急速進行性間質性肺炎を合併した2例
抗melanoma differentiation-associated gene (MDA) 5抗体陽性皮膚筋炎は, 予後不良な急速進行性の間質性肺炎を高頻度に合併する。今回, 当施設で経験した2例を報告する。症例1 : 44歳, 男性。呼吸苦を自覚し救急要請した。検査の結果, 重症肺炎と診断し, 人工呼吸器および体外循環管理を開始した。その後, 抗体陽性の判定を受けステロイド, シクロホスファミドによる加療を行ったが, 救命には至らなかった。症例2 : 68歳, 女性。倦怠感を自覚して近医を受診し, 肺炎像があったため入院した。その後, 呼吸不全が増悪し人工呼吸器管理を開始した。抗体陽性の...
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Published in | 日本救急医学会関東地方会雑誌 Vol. 43; no. 4; pp. 202 - 206 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本救急医学会関東地方会
28.12.2022
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Summary: | 抗melanoma differentiation-associated gene (MDA) 5抗体陽性皮膚筋炎は, 予後不良な急速進行性の間質性肺炎を高頻度に合併する。今回, 当施設で経験した2例を報告する。症例1 : 44歳, 男性。呼吸苦を自覚し救急要請した。検査の結果, 重症肺炎と診断し, 人工呼吸器および体外循環管理を開始した。その後, 抗体陽性の判定を受けステロイド, シクロホスファミドによる加療を行ったが, 救命には至らなかった。症例2 : 68歳, 女性。倦怠感を自覚して近医を受診し, 肺炎像があったため入院した。その後, 呼吸不全が増悪し人工呼吸器管理を開始した。抗体陽性の判定を受け, ステロイド, シクロホスファミド, タクロリムスによる加療を行ったが救命には至らなかった。重症呼吸不全で新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) を疑うような画像所見を呈する症例では本疾患も鑑別疾患としてあげられる。 |
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ISSN: | 0287-301X 2434-2580 |
DOI: | 10.24697/jaamkanto.43.4_202 |