味覚センサーによる食塩の呈味の定量化

味覚センサーを用いて, 種々の塩ならびに市販食用塩の味を調べた. 膜電位計測とCPA測定の双方は異なる情報量を有し, その結果, 2次元からなるテイストマップを得ることができた. 次に味覚センサーを用いて塩の味のテイストマップを構築し, 塩の味の評価に役立てるため, 人の感覚と対応したテイストマップ構築を試みた. その目的のため, 官能検査を行ったが, 結果は有意なものとならず, 系統的な変化も見られなかった. つまり, 人の官能とセンサー出力との相関をとることができなかった. これらの結果は, 人ではなかなか区別のつかない微妙な味について, 味覚センサーを用いた塩の品質評価, 管理システムの...

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Published in日本海水学会誌 Vol. 59; no. 4; pp. 262 - 266
Main Authors 都甲, 潔, 陳, 栄剛, 羽原, 正秋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本海水学会 2005
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Summary:味覚センサーを用いて, 種々の塩ならびに市販食用塩の味を調べた. 膜電位計測とCPA測定の双方は異なる情報量を有し, その結果, 2次元からなるテイストマップを得ることができた. 次に味覚センサーを用いて塩の味のテイストマップを構築し, 塩の味の評価に役立てるため, 人の感覚と対応したテイストマップ構築を試みた. その目的のため, 官能検査を行ったが, 結果は有意なものとならず, 系統的な変化も見られなかった. つまり, 人の官能とセンサー出力との相関をとることができなかった. これらの結果は, 人ではなかなか区別のつかない微妙な味について, 味覚センサーを用いた塩の品質評価, 管理システムの構築の可能性を示唆するものである.
ISSN:0369-4550
2185-9213
DOI:10.11457/swsj1965.59.262