日本列島における三次元水文地質モデルの構築と地下水賦存量の試算

地下水資源の持続的な活用のため、保全と利用を両立した地下水管理が求められている。数値シミュレーションなどを活用した近年の地下水管理において、地下開発の影響範囲を評価するには、地下水盆や地下水賦存量の全容の把握が重要となる。しかし、地下水の基礎情報はいまだ十分でなく、全国規模でそれらの全容を明らかとした研究はない。本論では、地下水関連のデータベースを活用し、日本列島の三次元水文地質モデルを構築した。そして、構築した三次元水文地質モデルを用いて地下水賦存量を試算した。その結果、広範囲の地層の分布を明示することで地下水盆の全容の把握が可能となり、また、未利用水源の潜在性など、地下水資源の開発・保全に...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in地下水学会誌 Vol. 53; no. 4; pp. 357 - 377
Main Authors 伊藤, 成輝, 吉澤, 拓也, 丸井, 敦尚, 越谷, 賢
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本地下水学会 2011
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0913-4182
2185-5943
DOI10.5917/jagh.53.357

Cover

Loading…
More Information
Summary:地下水資源の持続的な活用のため、保全と利用を両立した地下水管理が求められている。数値シミュレーションなどを活用した近年の地下水管理において、地下開発の影響範囲を評価するには、地下水盆や地下水賦存量の全容の把握が重要となる。しかし、地下水の基礎情報はいまだ十分でなく、全国規模でそれらの全容を明らかとした研究はない。本論では、地下水関連のデータベースを活用し、日本列島の三次元水文地質モデルを構築した。そして、構築した三次元水文地質モデルを用いて地下水賦存量を試算した。その結果、広範囲の地層の分布を明示することで地下水盆の全容の把握が可能となり、また、未利用水源の潜在性など、地下水資源の開発・保全にとって有用な情報の提供が可能と考えられた。
ISSN:0913-4182
2185-5943
DOI:10.5917/jagh.53.357