熱・熱水の影響を考慮した広域地下水流動の数値シミュレーション

北上低地を含む東北地方の東西 120 km にわたる地形を取り込んだ2次元断面について,地質データ等を参考にして精緻なモデルを作成し,地熱用の多成分多相流体流動シミュレータを用いた広域流動シミュレーションによる感度解析を実施した.その結果,山岳部地下の熱異常(高温部)を定性的に再現するためには,一様ではない熱源(熱流量)を与える必要があることが判明した.また,平野部(低地)では火山性熱源が直下になくても,地形効果による地下水の対流などにより,50 ℃程度の深層熱水が賦存する可能性があることがシミュレーションにより確認された....

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Published in地質調査研究報告 Vol. 59; no. 1-2; pp. 53 - 64
Main Authors 中尾, 信典, 菊地, 恒夫, 玉生, 志郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター 2008
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ISSN1346-4272
2186-490X
DOI10.9795/bullgsj.59.53

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Summary:北上低地を含む東北地方の東西 120 km にわたる地形を取り込んだ2次元断面について,地質データ等を参考にして精緻なモデルを作成し,地熱用の多成分多相流体流動シミュレータを用いた広域流動シミュレーションによる感度解析を実施した.その結果,山岳部地下の熱異常(高温部)を定性的に再現するためには,一様ではない熱源(熱流量)を与える必要があることが判明した.また,平野部(低地)では火山性熱源が直下になくても,地形効果による地下水の対流などにより,50 ℃程度の深層熱水が賦存する可能性があることがシミュレーションにより確認された.
ISSN:1346-4272
2186-490X
DOI:10.9795/bullgsj.59.53